VAIO typeUを辛口に評価してみる

リーク画像のすぐ後に発表があるなんて、なかなか盛り上がる展開ですね。いろいろなところで話題にあがっているので、注目度も高いのかな? 機能満載でなかなか魅力的かもしれませんね。

 ちなみに先日のエントリでも書いたとおり、個人的には食指は動きません。というのもモバイルWindowsPCはP8210(LOOX P70)があるし、PDAとしての使い方ならW-ZERO3があるからです。typeUは、この2つのちょうど中間にある機械のような気がします。というわけで2つとも持っていない人にはお勧めかもしれませんね。ただし、スペックなどを見て超辛口に評価すると・・・(あくまでスペック表を見ただけの感想ですのであしからず)

バッテリー持続時間が3.5時間

 ちょっと短くて心許ない。とくにこれくらいの持続時間だと、「充実のAV機能」を活用しづらいですね。あと「起動が5秒で高速」というけれど、それはスタンバイ状態での話。その状態でバッテリーがどれくらい持つのか気になるところです。

本体の大きさ

 ZERO3を一回り大きいしたくらい。それは良いのだけど問題は厚み。32mmは分厚すぎるのでは。P8210が厚さ35mmなのでそれを参考にすると、胸ポケットに入れるのは大変のような・・・。ZERO3の26mmが限界だと思っています、あくまで個人的な話ですが。どうやって持ち運ぶか悩むかもしれません。

本体重量

 520gというのは確かにWinPCとしては世界最軽量なのでしょう。でも入力はスライドキーボードですよ? ずっと持ちっぱなしで操作するつもりでしょうか? ZERO3の2倍以上の重さをずっと持っておくのは辛いような・・・。ポートリプリケータはあるけど、それに立て掛けたらキーボード使えなさそう。で、結局Bluetooth等のワイヤレスキーボードを使うことになるのでしょうが、そうすると今度は、次に示す画面サイズの問題が発生しそう。

画面サイズ

 4.5型ワイド、最大解像度1024×600の液晶は超高精細。だけどちょっと小さすぎて見にくいのでは? とくにワイヤレスキーボードを使って少し離れたところから見る時には困るかもしれません。スライドキーボードを使うと重くて、ワイヤレスキーボードを使うと画面が見にくい。そんなジレンマに悩まされるかも。
 だいたいP8210(LOOX P70)も同じ解像度ですが、液晶サイズは8.9型です。作業するにはぎりぎりの大きさだと思っています。果たしてその半分のサイズの液晶でPowerPointのスライドを作ったり、Excelの表を作ったりする気になるのでしょうか? たとえWinPCとして「動く」としても「使う」レベルにあるのか、やや疑問。

最近のSONYの気になるトコロ

 以上のようにつっこみどころ満載です。単純に「小さい物好き」の人間としては欲しい気もしますが、さすがにこれだけ気になるところがあって14万円は高く感じてしまいます。

 せっかくの新機種発表に水を差すようなことを書いてすみません。ただ、最近のSONYが気にくわないのです。なんとなく「すごい技術で、すごい機械を作ったから、おまえら使え」的な雰囲気を感じます。先日のPlayStation3の発表しかり、このVAIO typeUの発表しかり。開発の姿勢に「ユーザービリティ」という視点が希薄な気がします。もっと低機能でも良いから、使い方のコンセプトが明確な製品開発をして欲しいと思います。SONYの人達は、なぜPSPよりDSの方が売れているのかを良く考えてみて欲しいなぁ、という気がします。