MVPen届きました(レビュー)

 昨日話題にしたMVPenですが、本日届きましたので、レビューを書きます。日記が長くなりそうなので、日付を変更しました。なお画像はクリックすると大きくなります。

本体

 非常に小さくて軽い。ワイシャツのポケットにも入るくらいです。USBメモリを少し大きくしたくらい。逆に小さすぎて落としそうなので、ストラップをつける穴がほしいくらいです(穴は無いです)。表面にはデータを記録するためのボタンが一つだけ。側面はクリップ部を開くための押す部分があります。裏面にはそれぞれ3つのクリップ部(真ん中・左角・右角用)があります。このクリップは非常に作りが悪く、なおかつほとんど開かないので紙は3〜4枚くらいしか挟めません。別にクリップを買ってきて改造しようかな・・・。PCとの接続はミニUSBポートがあります。充電は3時間くらいでFullになるようです。どれくらい使えるかは、これから分かるでしょう。

ペン

 比較としてクリップオンマルチ500と並べてみました。軸の太さと長さは少し短いくらい。1色しか入らないし、ペン先にセンサーがあるので、ペン先がやや見難いですね。マウスモードで使うボタンが一つありますが、タブレットPC用のペンみたいに頭部分に消しゴム機能はないです(SR-41タイプ×2を入れる電池ボックスがある)。ちなみに芯は4C互換ということで、シャーボX用の芯がぴったり使えました(当然ですが、コレト芯は軸が太すぎてNG)。電池にしても替え芯にしても入手しやすい消耗品で構成されているのは好感が持てます。

ソフトウェア

 2つのソフト(Note Taker,My Script Notes Lite)が入っています。ちなみに本体のドライバはNoteTakerを入れたときにはいるようですが、NoteTaker導入後本体を接続したら、いきなりブルースクリーンになって焦りました(いまのところ正常に動作しているみたい)。

Note Taker

 オンラインモード(USB接続された状態)では、リアルタイムに書き込んだものが表示される。またモバイルモードで本体に蓄積されたデータを読み込むのも、このソフトの役割です。ファイルは日付で管理できそうですし、管理するための機能はまだありそう。便利だなと思ったのは付箋表示とペーパーホルダー表示。いずれもメモをデスクトップに表示できるものです(半透明でアプリの最上面に表示するか、透過無しで普通に貼るかの違い)。これって紙の付箋紙を書くときにMVPenを使うと、それをPCのデスクトップ上に貼ることができるということです。またこの付箋画面から(My Script Notesを使って)テキスト化することもできます。

My Script Notes Lite

 手書きファイルをテキスト化するOCRソフトです。思ったより良い認識精度です。テキスト化したものをWordやメールに渡す機能もあります。Liteというだけあって図形認識などいくつかの機能制限があるようです(19.95ユーロでアップグレード可)。

2種類の2つの動作モード

 MVPenはシチュエーションによる2つのモード(オンラインモード、モバイルモード)とオンラインモードでは、機能による2つのモード(ノートモード、マウスモード)に分かれます(ペンをタップする位置で切り替える)。ちょっと整理をしてみました。

オンラインモード

 USBで接続された状態。このときノートモード状態でペンを使うと、NoteTakerが自動で立ち上がり、リアルタイムで画面上に反映されます。反応速度は悪くないです(画面を気にせず文字を書いても、ちゃんと追随している)。
 マウスモードではマウスカーソルが動くのですが、ここでOSがVistaだと、このモードを使ってタブレット機能を生かすことができ、Windows JournalやOfficeでのインク機能を利用して、がんがん文字が書けます。手元を見ずに画面を見ながら文章を書くというのは不思議なものですね(タブレットPCは画面に直接書くから)。ペンタブレットはこんな使用感になるのですかね?(あれは絵描き用なのかな?)

モバイルモード

 ケーブルで接続されておらず、持ち運んで使うモード。書いたものを、データとして蓄積します。ボタンを押すごとにデータファイルを作っていくようです。手書き(アナログ)のデータをデジタル・バックアップするようなものです。どういう状態で記録されているか見えないのが最大の弱点ですが、本体の小ささを考えるとやむを得ないところでしょうか。何回か試してみましたが、データ化されていなかった文字もあったので、コツをつかむべく練習するか、それなりに割り切る必要はあるでしょうね。

総評

 本体の軽さ・小ささ、筆跡の追随性、OCRの精度など、使う上で重要な要素のバランスが良いです。自分にとって、アナログ→デジタルの橋渡し役として、有効な手段を得ることができたと思います。同類の他製品より、使用に当たってのハードルが低いので、この手のものが気になる方は一度試してみることをお勧めします。